自費出版で写真集や画集、作品集などを作ろうとお考えの方が原稿を準備する際に悩まれるのが、写真集の場合だと作品データの、画集や作品集の場合は作品を撮影したデータの解像度がどれぐらいあれば印刷する際に十分なのだろうか、という点だと思います。
そこで、今回は画像データの解像度に絞ってご説明します。
解像度
解像度というのは画像の密度のことで単位はdpi(ドットパーインチ)、すなわち1インチあたりにいくつのドット(点)があるかを表しており、印刷物で広く用いられている解像度は、350dpi(1インチ当たり350個の画素)になります。
1インチは約25.4mmなので、仮に10cm四方の写真を印刷したい場合には、350×4(10cm≒4インチ)=1400となり、1400×1400画素以上の画像データが必要になるというわけです。
解像度の高低
作品の撮影やスキャニングからお任せいただくときや、昔のようにフィルムやプリントで入稿のときは、印刷会社の方で印刷サイズに合わせた適性サイズでスキャニングや撮影作業をおこなうので解像度の問題は起こりません。
またお客様から入稿されたデータが実際の印刷サイズに必要なサイズより大きい場合も印刷会社の方で適性なサイズにリサイズすれば問題ありません。
問題なのは、印刷サイズより小さな画像サイズで入稿された場合です。
この場合、適正サイズにリサイズすると画像が荒くなったりボケたりしたりと劣化が起こります。
■適切な画素サイズの画像
■適切な画素サイズの1/2の画像
それでもサイズ不足の程度によっては劣化が気にならないケースなどもありますが、自費出版で写真集や画集、作品集など画像のクオリティーが重要なファクターである印刷物では画素サイズが足らないことは致命的な問題だと言えます。
そこで、印刷サイズごとに適切な画素サイズを、解像度350dpiを目処にまとめてみました。
サイズ別適正画像サイズ一覧
印刷サイズ | 必要画素サイズ(350dpi換算) |
A1(594mm×841mm) | 8185px × 11589px |
A2(420mm×594mm) | 5787px × 8185px |
A3(297mm×420mm) | 4093px × 5787px |
A4(210mm×297mm) | 2894px × 4093px |
A5(148mm×210mm) | 2039px × 2894px |
A6(105mm×148mm) | 1447px × 2039px |
B2(515mm×728mm) | 7096px × 10031px |
B3(364mm×515mm) | 5016px × 7096px |
B4(257mm×364mm) | 3541px × 5016px |
B5(182mm×257mm) | 2508px × 3541px |
B6(128mm×182mm) | 1764px × 2508px |
解像度を考える際の注意点
上のデータをデジタルカメラのスペックでよく聞く記録画素数に置き換えてみると、はがきサイズにあたるA6サイズで約600万画素、A4サイズで1200万画素の性能があれば、印刷用データとして十分なサイズだと言えます。
ところが実際にはこの解像度では不十分な場合があります。
たとえば画像の中に不要な部分が映り込んでいるときはトリミングをして、使いたい部分だけ抜き出して使用することになります。
また、映っている人物や物のみを使いたい場合には人や物の形に合わせて画像を切り抜いて使用します。
このような加工を加えると、必然的に使えるデータが少なくなってしまいます。
つまり、1200万画素モデルのカメラで撮影して元の画像サイズが2894ピクセル✕4093pピクセルあっても、使いたい人物や物のサイズが切り抜いた結果1000ピクセル×200ピクセルになると、印刷物としては7.2cm×1.5cmまでの大きさが適性サイズということになります。
ある程度はそこから拡大して使用することも可能ですが、拡大しすぎてしまうと上記のサンプル画像のように画質の劣化が著しくなってしまいます。
ですから、写真をどのように印刷物に使用するかを明確にイメージすることと、カメラの性能や設定、サイズの確認は念入りに行うようにしましょう。