前回はこちら 岩野平三郎製紙所さんの次にシルクスクリーン印刷機を使っての雲母摺りなど和紙加工を手掛けられる加藤紙工所さんをお伺いした後、今度は機械抄きを見学したくて、三田村製紙所さんを訪れました。 三田村製紙所さんは、局紙が専門で、主に賞状用紙や卒業証書用紙、それに出版用紙などを取り扱い、透かし加工などにも対応されてい...
前回はこちら 山口荘八さんの工房の次に伺ったのが、岩野平三郎製紙所です。 こちらは国内最大の手漉き和紙工房といわれ、特に画紙の抄造は初代から越前一の名工とうたわれ、現代にいたるまで多くの著名な近代日本画家たちに愛用されてきました。 上の写真は工房の中でも一番大きな漉き舟で、特大の特注和紙を漉くための設備です。 この日は...
2016年秋のことですが、産地問屋の社長さんのご案内で、福井県越前市の越前和紙の産地を視察してきました。 越前和紙は1,500年という長い歴史があり、また全国でも唯一の紙祖神「川上御前」を祀る岡太神社を護り、連綿と今日まで紙漉き、和紙づくりを営んできています。 その技術と品質は日本全国に数ある和紙産地の中でも最高といわ...
数年前からにわかに起こった活版印刷ブームですが、他にもレコードやカセットテープなどとともに古くて新しいアナログ文化として、若い人を中心にもうしばらくこの人気は続きそうです。その活版印刷の魅力の一つに、活字や凸版の印圧によって生じる微妙な凹みが挙げられます。凹んでいるほど喜ばれるなど昨今は本来の姿とは違う方向性で尊ばれて...
ミラーコート紙とは 「ミラーコート」という名称は一般名称ではなく王子製紙がもつ商標で、一般名称としては「キャストコート紙」と呼ぶのが正しいのですが、印刷業界でもほぼキャストコートの代名詞としてミラーコートが広く使われています。 キャストコートというのは、アートやコートと同じく塗工印刷用紙(コーティング紙)に分類されます...