仕様 | |
サイズ | 約A4(約W297mm×H210mm) |
紙質 | りんごの搾りかすから作った和紙(先方支給紙) |
印刷 | シルクスクリーン印刷 |
加工 | 千鳥型うちわ仕立て |
2012年の確かゴールデンウィーク前後だったと思いますが、青森の方からオリジナル団扇についてのお問合わせの電話をいただき、その後何回か電話とメールでやりとりをさせていただき、最終的に千鳥うちわの制作を受注しました。
いつもと少し違ったのは、最初に和紙を支給して印刷からお願いしたいが可能か、と尋ねられたことです。
聞けば、最終クライアントの要望で、青森特産のりんごの搾りかすから作った和紙を使いたいとのことでした。
紙質によってはオンデマンド印刷機では印刷できず、シルクスクリーン印刷での対応になる旨をお伝えしたところ、実際の紙サンプルを送ってくださいました。
サンプルを見て、オンデマンド印刷機では難しいとの判断を下し、シルクスクリーン印刷での別途見積りを出したうえで発注いただきました。
さらに、うちわの持ち手の柄の部分をうちわに組み込まずに、先に送ってもらえるか、と聞かれたので、どうするのかお尋ねしたところ、送った柄に漆塗りを施してからうちわに組み込むということでした。
弊社が扱っている千鳥うちわの柄の部分は焼杉でできているのですが、本当にそんなことが出来るのですか?とお尋ねしたら、過去に実績もあるとのことでしたので、言われるままに先に柄を送らせていただきました。
その後、本番の紙を送っていただき、シルクスクリーンで印刷後、千鳥うちわ(の柄無し)に仕立て、簡易団扇立てを添えて無事納品したところ、後日ご丁寧に化粧箱に収められた漆塗りの柄もついた見本をお送りいただきました。
こうして、京都の伝統工芸である京うちわと、青森で江戸時代から伝わる「津軽塗」、さらには特産のりんごの搾りかすを活かした和紙のコラボから生まれたオリジナリティ溢れるうちわが出来上がりました。