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印刷用語集

経済ロット

こちらの記事は、旧サイト・ブログの記事を加筆・修正したものです。
経済ロット

今回のテーマは厳密に言うと印刷用語ではなく、広く製造業で使われている用語ですが、よくお客様から、「経済ロットで頼むわ!」とか「最低経済ロットはどれぐらいですか?」とか言われることが多いので、印刷における経済ロットについて一度まとめておこうと今回のテーマに選びました。

印刷工程において経済ロットを左右する要素としては以下が挙げられます。

  • 紙の使用量
  • 印刷枚数
  • 加工数量

紙からみた経済ロット

まず紙の使用量から説明しますと、通常印刷会社が紙を仕入れる場合、大きく分けて、連単位、包単位、バラ仕入れと3つの方法があります。
基本的には包単位以上での仕入れのほうがいろいろ効率がよいため、包単位以下の数量での仕入れは、1枚あたりの単価が包単位に比べて、1.7倍〜2倍近く高くなってしまいます。従って、紙に関してのみで言えば、経済ロットは、丁度包単位の数量になるような発注ロットが望ましく、また最低経済ロットも1包以上の数量ということになります。

1包に何枚包装されているかというと、紙の銘柄や、連量(つまり紙の厚さ)によって1包の数量も違い、4/6判換算で55kg以下のものは大体1包が500枚、55〜135kgが250枚、135kg以上が100〜125枚といったところが目安です。これは1包が人が担げる重さを基準にしているからのようです。

そこで制作したい印刷物が全紙1枚あたりからいくつできるか(例えばA4サイズのフライヤーは菊判の全紙から8枚とれます)がわかれば、

用紙の包枚数×全紙1枚あたりの取り都合=最低経済ロット

が計算できるのですが、実際には印刷や製本・加工段階で調整用のロスや製造ロスが出ることを見込んで紙を発注しますので、事案ごとに経済ロットも変化します。

結論として紙の使用量からみた効率的な印刷発注数量の決め方としては、

  • 必要数量+ロス分を足した数量が丁度紙の包単位になるようにする
  • 紙の包単位分の数量で発注して、実際はロスが出た分を除いた数量を納品数量とする

という2つの方法が考えられます。

また、既製品の名刺用紙や封筒、はがき、カードなどは、大体100枚単位で印刷会社がメーカーや代理店から仕入れることになりますので、これらの印刷に関しては、概ね最低経済ロットは100枚、経済ロットは100枚単位となります。

印刷は最低基準数が基本

その他で一番大きな影響があるのが印刷枚数です。
印刷工程の価格算出方法は、

基本料金+(通し単価×最低基準通し数以上の通し数)×判数

となります。
基本料金は、印刷機に版をセットして、見当を合わせや色調整など、印刷枚数が多かろうと少なかろうと必ず行う作業に対する費用で、固定費となる料金です。
たとえば最低基準通し数が1,000枚通しに設定されている場合、通し数が100枚でも900枚でも印刷費は同じということになります。(最低基準通し数は印刷会社や印刷機によって変わります)
1,000枚を超えると、基本料金に加え、1,001通し以降の通し数に通し単価を掛けたものが加算されます。(この通し単価も印刷機によって変わります
ですから印刷枚数からみた最低経済ロットは、その印刷機の最低基準通し数ということになります。
A4サイズの印刷物なら、A2サイズの印刷機で印刷する場合は2丁付で個数2,000枚、A1サイズの印刷機の場合は、4丁付で4,000枚が最低経済ロットになります。
ただし、何丁付けの印刷機で印刷するかは、印刷会社側の設備との兼ね合いとなりますので一概には言えません。

加工も基準数

もうひとつ「経済ロット」を左右する要因としてはポストプレス、つまり後加工の数量も影響しますが、こちらも印刷工程と同じで、概ね

基本料金+(加工単価×最低基準数以上を超える加工数)

となります。
加工の最低基準数は印刷とほぼ同じ場合が多いのですが、こちらも一概には言えない部分はあります。

経済ロットは印刷会社に相談を

ここまで見てきたように一口に「経済ロット」といっても、いくつか複雑に要素が絡まっている上、印刷積算の知識が必要なので、やはり実際には印刷会社の営業担当者に聞かれるのが賢明です。
ただ今回の知識を少し頭に入れておくと、あらかじめ適正な発注数量を算出する一助にはなるのではないでしょうか?

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